

全く打てない日々が続く。
失業以来、前の会社と戦いながら就職活動と資格取得を目指していたが、
最近はそれに加え、フリーのプロデューサーとして大小幾つかの案件を抱えている。
契約がまとまって初めて収入に繋がるフリーの立場では、
綿密な打ち合わせと、帰宅後の企画書作成を避ける事が出来ない。
契約に至らなければ何の収入も得られず、膨大な時間が無駄になる。
週休二日で月給が貰える会社員は、実に素晴らしい。
今月何も書いていない日は、大抵朝10時から夜11時まで”打ち合わせ”
どういう訳かホールの営業時間がスッポリ潰れるスケジュールだ。
周りのメンバーは会社員であったり、本職の方達ばかりなので、
当然、この仕事に全ての時間を費やすのは分かる。
だが、私はギャンブラーである。
最近負けが込んでいるのも、僅かな空き時間で焦りながら打っている事が影響している。
何とか時間を作って勝負しなければならないのだが、酷い時には1秒も打つ余地がない。
犬が散歩しなければいけない様に、ギャンブラーは勝負しなければならないのだ!
フラストレーションMAX!!!
この業界の打ち合わせは、時に脱線してどうでもいい雑談になる。
その間隙を突いて、腹痛でトイレに行くフリをして何度かホールに直行。
15分1本勝負×3。
その内の1戦は、大手広告代理店本社会議室からの”脱走”
テレビで見た人とかがいる中で、我ながらよくぞ傾いたものだ。
しかし、焦るほどに勝負感は鈍り、キレイに5千円ずつ負けた。
鉄則75:ギャンブラーは本業
このスタンスは会社員時代から変わっていない。
会社員がギャンブルをしているのではなく、
ギャンブラーが会社員をしていたのだ。
ギャンブラーが服を着て
ギャンブラーが満員電車に乗って
ギャンブラーが夢を見る
仕事は必ず全力で行い、結果も残す。
そうしないと本業が出来ないからだ。
こればかりはブッシュもタリバンも止められない。
ある意味で、ミュージシャンや役者も同じ様なものである。
しかし壊滅的に負けた時、私は暖簾を下ろさなければならない。
その足音が聞こえて来そうな気配も漂ってきたが、それはいつもと同じ事。
ギャンブルに負けはあっても敗北は無い!
ギャンブラーとして年金を貰う事が、今のささやかな夢である。
TOTAL -68,470円


